【院長日記の最新記事】
2017年07月02日
陥凹型大腸腫瘍です。
陥凹型大腸腫瘍。横行結腸で見つけた陥凹型の大腸腫瘍です(下図)。まだ大学病院を中心に診療していた頃は、東京医科歯科大学の中村教授に大腸の病理診断をして頂けたので、陥凹型腫瘍のほとんどは「癌」と診断されました。細胞異型、構造異型のうちの構造異型から癌と診断するとのことでした。当時は「幻」とされた陥凹型大腸腫瘍。見つけられる内視鏡医と見つけられない内視鏡医に分かれ、いろいろな議論がなされました。私の大腸内視鏡検査で青い色素を散布しながら観察(全大腸色素散布)するのは、この陥凹型を確実に見つけるためです。この例のような病変を見つけるたびに「全大腸色素散布をやり続けてよかった」と思います。
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2017年06月27日
1日30gでも、、、積もり積もれば、10キロ超え!
「体重診療」。過体重であることは必ずしも異常とはいえませんが、体重を減らすことで治療中の疾患が改善することは、診療中にしばしば経験する事実です。でも医者から「やせればよくなる」と言われても、多くのひとにとって簡単にやせられるものではありません。だからといって、過体重を放置すると、内服薬の数が増えたり、関連する疾病を併発したり(中性脂肪が高値のまま放置して糖尿病を併発)します。
体重を減らすという診療の基本は食事療法と運動療法ですが、着実に実行できる患者さんは多くありません。「体重を5キロ減らして下さい」とお願いしても多くの患者さんからは「無理です」と返事されますが、治療によって5キロ減らしたあとで「今の体重を維持しましょう!」と元気づければ、「頑張ります!」と意気込みをみせてくれます。下の図は、「体重診療」で10キロ強減量した経過です。224日で10.8キロ減、1日で50g、1ヶ月1.5キロでした。通常は、1日20〜30g、1ヶ月0.6〜0.8キロのゆっくりした減少です。この「ゆっくりした減量」こそが、体質改善(代謝経路やホルモンバランスを含めた意味で)には大切なのだろうと思います。
体重を減らすという診療の基本は食事療法と運動療法ですが、着実に実行できる患者さんは多くありません。「体重を5キロ減らして下さい」とお願いしても多くの患者さんからは「無理です」と返事されますが、治療によって5キロ減らしたあとで「今の体重を維持しましょう!」と元気づければ、「頑張ります!」と意気込みをみせてくれます。下の図は、「体重診療」で10キロ強減量した経過です。224日で10.8キロ減、1日で50g、1ヶ月1.5キロでした。通常は、1日20〜30g、1ヶ月0.6〜0.8キロのゆっくりした減少です。この「ゆっくりした減量」こそが、体質改善(代謝経路やホルモンバランスを含めた意味で)には大切なのだろうと思います。
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2017年05月18日
15年ぶりに、学会発表!
今日は、17.30から、名古屋のセンチュリー・ホールで、学会発表でした。クリニックを始める3年前が最後の発表だったので、なんと、15年ぶりの発表でした。「ポスター」形式だったので、演者説明があるとは知らず、「ぶっつけ本番」のたどたどしい発表となってしまいました。内容は、「SGLT2阻害剤という糖尿病薬に、漢方薬の麻黄湯をいっしょに服用すると、体重減少効果が増強できる」というもので、私の外来ではとっても役立っています。体重が17キロ減った方が2人で、10人にひとりが10キロ以上(13%)、約半分(52%)の患者さんで5キロ減っています。体重は食事や運動で減らすことが一番いいのですが、簡単なことではありませんね。薬の「たすけ」で体重を減らして、そのあとは、できるだけ、自分の努力で体重をたもってもらう、という考えでいいと思いますが。
posted by toyoyama-naika at 23:21| Comment(0)
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