2017年07月17日

肺癌も怖い!

 高血圧症で通院中の患者さん。年1回の胸部レントゲン写真で見つかった肺癌(2cm)です。胸部レントゲン写真を年1回撮ることは診療の基本ですが、案外、実行できないものです。私が定期に撮影指導をしない場合もありますが、患者さんによっては撮影を拒否されるかたもいます。また、レントゲンを撮っても心臓や横隔膜の陰影に隠れて異常陰影を指摘できないこともあるので、胸部CTの力を借りて「読み落とし」のないように注意しています。
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2017年07月02日

陥凹型大腸腫瘍です。

 陥凹型大腸腫瘍。横行結腸で見つけた陥凹型の大腸腫瘍です(下図)。まだ大学病院を中心に診療していた頃は、東京医科歯科大学の中村教授に大腸の病理診断をして頂けたので、陥凹型腫瘍のほとんどは「癌」と診断されました。細胞異型、構造異型のうちの構造異型から癌と診断するとのことでした。当時は「幻」とされた陥凹型大腸腫瘍。見つけられる内視鏡医と見つけられない内視鏡医に分かれ、いろいろな議論がなされました。私の大腸内視鏡検査で青い色素を散布しながら観察(全大腸色素散布)するのは、この陥凹型を確実に見つけるためです。この例のような病変を見つけるたびに「全大腸色素散布をやり続けてよかった」と思います。

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2017年06月27日

1日30gでも、、、積もり積もれば、10キロ超え!

「体重診療」。過体重であることは必ずしも異常とはいえませんが、体重を減らすことで治療中の疾患が改善することは、診療中にしばしば経験する事実です。でも医者から「やせればよくなる」と言われても、多くのひとにとって簡単にやせられるものではありません。だからといって、過体重を放置すると、内服薬の数が増えたり、関連する疾病を併発したり(中性脂肪が高値のまま放置して糖尿病を併発)します。
 体重を減らすという診療の基本は食事療法と運動療法ですが、着実に実行できる患者さんは多くありません。「体重を5キロ減らして下さい」とお願いしても多くの患者さんからは「無理です」と返事されますが、治療によって5キロ減らしたあとで「今の体重を維持しましょう!」と元気づければ、「頑張ります!」と意気込みをみせてくれます。下の図は、「体重診療」で10キロ強減量した経過です。224日で10.8キロ減、1日で50g、1ヶ月1.5キロでした。通常は、1日20〜30g、1ヶ月0.6〜0.8キロのゆっくりした減少です。この「ゆっくりした減量」こそが、体質改善(代謝経路やホルモンバランスを含めた意味で)には大切なのだろうと思います。

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