2017年06月27日

1日30gでも、、、積もり積もれば、10キロ超え!

「体重診療」。過体重であることは必ずしも異常とはいえませんが、体重を減らすことで治療中の疾患が改善することは、診療中にしばしば経験する事実です。でも医者から「やせればよくなる」と言われても、多くのひとにとって簡単にやせられるものではありません。だからといって、過体重を放置すると、内服薬の数が増えたり、関連する疾病を併発したり(中性脂肪が高値のまま放置して糖尿病を併発)します。
 体重を減らすという診療の基本は食事療法と運動療法ですが、着実に実行できる患者さんは多くありません。「体重を5キロ減らして下さい」とお願いしても多くの患者さんからは「無理です」と返事されますが、治療によって5キロ減らしたあとで「今の体重を維持しましょう!」と元気づければ、「頑張ります!」と意気込みをみせてくれます。下の図は、「体重診療」で10キロ強減量した経過です。224日で10.8キロ減、1日で50g、1ヶ月1.5キロでした。通常は、1日20〜30g、1ヶ月0.6〜0.8キロのゆっくりした減少です。この「ゆっくりした減量」こそが、体質改善(代謝経路やホルモンバランスを含めた意味で)には大切なのだろうと思います。

体重.jpg
posted by toyoyama-naika at 02:22| Comment(0) | 院長日記
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